照れ笑い

おれは

煙草と珈琲さえあれば

生きていけると

思っていた

 

だけど

もうひとつ

それだけでは

足りない気がする

 

「君だよ」

 

女は

高笑いした

「よく、そんな言葉、

急に思いつくわね」

 

それは

照れ笑いなのだ

 

女の感性にしか

存在しないトーンの

理解できない微笑み

 

男にはない

 

女の

照れ笑い