熊と人間

京都きぬかけの道を通って

広沢池を抜ける途中

ちょうどユースホステル周辺で

熊が出現した

嵐山方面でも姿が確認されている

お腹が空いている状態で

冬眠するのは酷でしょう

だけど熊に齧られるのも嫌でしょう

熊と人間は

もともと暮らしを営む場所が違うので

共存するのはなかなか困難でしょう

人間には人間の居住環境があり

熊には熊の居住環境がある

熊も困っている

人間も困っている

互いに越えてはならぬ境界を

越えてしまうと

犯罪扱いされてしまう

レッテルを貼られると

人間と熊の間には

取り返しのつかない溝ができ

共存など不可能な現実に気づく

共存を諦めて

熊は撃たれ

人間は齧られる