眠らずに過ごす夜
眠らずにいよう
あなたの面影が
消えてしまわぬように
・
眠らずにいよう
あなたの残り香を
忘れてしまわぬように
・
眠りの世界が近づいて
意識が遠のいていくと
あなたが
消えてしまいそうで
怖くなる
・
眠らずにいよう
あなたの記憶のかけらを
抱きしめながら
しあわせの意味を
振り返っていよう
・
しあわせに包まれた
清廉なぬくもりを
この胸の深いところで
感じ続けて生きていよう
・
ときには
涙を乾かしてくれる
風が吹くのを待っていよう
・
ときには
握りしめた拳を
ゆるりとほどいてくれる
下弦の月を待っていよう
・
私に出来ること
それは眠らずに
あなたのことを
思い続けること
・
生きるとは
きっと
あなたを想うこと
たぶん
あなたと生きること