色のない夢

色のない夢を見た

そんな時

決まって覚えていない

夢のストーリー

ただ

色のない夢だった

暗闇の中で

眉間に皺を寄せて

目を瞑っている

おんなの温もりを

感じていたような

気もする

手足が凍えて目が覚める

確かに

色のない夢を見ていた

本当に夢だったのだろうか

現実だったのではないか

色のない世界に

生きていたのかも知れない

ひとりの世界に

生きていたのかも知れない

静かな陽だまりを求めて

彷徨っていたのだろうか

時折見る

色のない夢

そこには

現実の隙間をかいくぐる

仮想世界が漂っている