花の木にて

少し薄暗い

雰囲気のある

昭和な喫茶店

 

薄いブラウンの内装に

時代を感じる

 

ジャン・ギャバンの

写真を見ながら

珈琲を飲む

 

そう、

在りし日の高倉健が

通った喫茶店

 

いつも決まった席に

座るでもなく

陽気に寡黙に

やはり

ジャン・ギャバンの

写真を見ながら

珈琲を飲んでいる姿を

想像した

 

ここに

座って珈琲を飲むと

健さんと

映画のワンシーンを共有して

語り合っているような

気がしてくる