英単語集の今昔

英単語集って、

挫折した経験しかない

 

あんなもの、

覚えようとする人がいるなんて

信じられない

 

理由はひとつ=つまらないから

 

英単語の数を増やすには

たくさん英文を読んでいけばいい

 

それなら、興味も出るし

本来あるべき姿勢だと考えて

実行した

 

知らない英単語があるのは

英文を読む量が少ないからだと

考えていた

 

英文を読む量に比例して

語彙が増えていった

 

いつの間にか英単語集など

手元から消えてしまった

 

英語は語順で成り立つ言語だから

構文分析が出来れば

単語の意味を知らなくても

動詞の語法と単語の品詞が

何であるかがわかれば

おおよその見当をつけることが出来た

 

知らない単語を文脈から推測して

確認するために辞書を引くようになった

 

ただ、特にラテン語系由来の英単語は

接頭・語根・語尾に分解できて

それらをいくつか覚えていれば

 

連想ゲームのように、

組み合わせた日本語を

似た意味・文脈にあった意味に

スライドさせていくことで

一層、

推測の確からしさが増していった

 

英語は構文のフレームを学んで

その土台の上で

知らない単語を文脈に沿った形で

推測できるようにする学習方法が

ベストだと今でも考えている

 

フレームシフトが起こって

倒置や修飾語が複雑に絡み合っても

どおってことはない

 

主語と述語動詞が

文全体の意味を

規定してしまうから

 

英文を理解することと

英文をこなれた日本語に

直すことは、全く次元が違う

 

英文を速く読むには

構文のフレームを予測しながら

意味のかたまりごとに

左から右へ、上から下へ

返り読みすることなく

進めていくだけでよい

 

返り読みが必要なのは

フレーム予測が

間違っていた場合だけ

 

しかし、慣れてくると

予測が間違っていても

頭の中で修正して

そのまま前へ進めるものだ

 

ところが、日本語訳するときには

異文化理解に対するバックボーンを

持った上で、

日本語の語彙の豊かさが

鍵を握っているということが

初めて分かってくる

 

時代の変遷から

発進型の英語学習が

意識されるようになり

最近の英単語集は

随分変わってきている

 

ネイティブがどのようなイメージで

その単語を使っているのか

ちゃんと説明してくれる

大西泰斗先生の本や

 

CEFRレベルに基づいて

ライティングや

スピーキングをする際に

ニュアンスや使い分けも

手助けしてくれる

竹岡広信先生の本

 

これらには

度肝を抜かれた

 

「使える!興味深い!」

 

単語の意味合いの

コアな理解が出来、

コロケーションや

使う際のイメージが

しっかりしているので

外国語学習する上での

不安が激変する

 

単なる英単語集とは

明らかに違う

 

かつて

伊藤和夫先生の構造主義的な

英文読解法で頭の中が整理された

そして、

ポスト構造主義的英文読解法と

言われて久しいがその方法論を

提示した先生はいなかった

 

ついに出た感じがする

新しい四技能への配慮した

英語学習が芽吹いている

 

英単語集の話に戻るが

ようやく、

学習するに値する

いい英単語集が

出版されるようになってきた

 

今時の高校生が

うらやましいとさえ思える