落日を超えて、ゆく

遠い落日のごとく

運命は悪戯に

人の生き様を

曲線に真似て描く

螺旋階段から

転げ落ちるのか

それとも

駆け上がるのか

わからない

交雑した赤と緑の

打ち上げ花火が

民衆の闇を

かき消すように

遠き落日の思い出は

むしろ楽園の扉を開く

希有な現象

難破船が

暗礁に乗り上げても

生きていればいい

生きてさえいれば

運命の曲線は

上昇気流を模して

思いもよらぬ

高みの見物化にまみれ

運命の悪戯に抗った

一筋の進むべき光を

創造するであろう