虞美人草
ひなげしの花
赤い花は慰めと感謝
白い花は忘却と眠り
楚国の武将、
項羽の愛妻 虞の墓の
傍らに咲いていたという
その花は
赤い色を
していたのだろうか
白い色を
していたのだろうか
ときに赤い色を
ときに白い色を
咲かせながら
彼を励まして
いたのだろうか
虞美人草のような女性
女性の理想像の一つ
いつか
出会うことがあるだろうか
あるいは
既に出会っていて
気づいていない
だけなのだろうか
そんなことを考えながら
白いひなげしの花を
眺めていることが多い