虹の風景
わたくしの
歩むべき道がある
季節の虹を眺めながら
石畳の上をゆっくりと歩く
時間の存在を忘れ
遠ざかる過去を
おもんばかりながら
それでも目の前に
わたくしの歩むべき道が
続いてゆく
偶然の折り重なりの中で
色彩は時として移ろいゆき
その中に溶け込んで
自分でありながら
自分ではない
抽象化された自我として
新しく生まれ変わる
この思索の構図が
わたくしを
新しくしてくれる
まったく
新しくしてくれる
足元から始まった
視線の向かう方向に
何ら迷いがない
これでいいのだろう
そう想いながら
石畳の上を歩く
歩むべき道の上にあって
季節の色彩を放つ虹が
わたくしを支えてくれている