語呂瀬川
登下校の道沿いに
小さな川がありました
川沿いにガードレールが敷かれ
車が一台通れるくらいの道なりに
重い学生鞄を携えて
毎日毎日歩いていました
立ち止まって見渡すほどの
価値もないドブ川でしかなかった
それが今となっては
妙に懐かしい
友達と話しながら歩いたり
好きな女の子を追い抜かして
急いで歩いたり
友達の妹から告白されて
もらったプレゼントを
恥ずかしさのあまり
川に投げ捨ててしまって
後悔したり
いつも通り道に
流れていた小さな川
思春期の喜怒哀楽を
洗い流していてくれたの
かもしれません