送り火

灯りはじめる

眺めている

心に想う

いにしえの絆

 

見上げる

手を合わせる

炎が連なって

燃えてゆく

見つめるほどに

暗闇が

やさしく包み

線が点になって

あげく

消えてゆく

 

終わりが

新しい始まりに

かわり、

余韻を抱えて

歩いて帰る

 

街の明かりから

家の明かりへ

ようやく

目の前の絆に

たどり着く

 

笑顔の涼しさ

いつまでも