駅に停車して

自動ドアが開いた

 

乗ってくる客もなく

ひらひらと

チョウチョが一匹

紛れ込んできた

 

チョウチョは

手すりにとまって

羽をゆっくりと

動かしていた

 

オオムラサキだろうか

いや、似たような蛾だろうか

そんなことを考えているうちに

次の駅に着いた

 

チョウチョは

開いたドアから

飛んでいった