遠くに風の吹く

もっと話をしていたい

そう思いながら

握りしめた手の力を

緩めていく

もっとそばにいてほしい

そう思いながら

逢えない日々が

続いてゆく

あれは遠い日

遠い夏

遠い冬

いますぐに、

逢いたいと思っても

それすら叶わない

手が冷たくなってゆく

残り香も消えてしまう

心に穴が開いて

それが大きくなるのが

わかる

寂しさとかって

言うんだよね

何で埋めればいいのだろう

そんなとき

言霊が降りてくる

自分で考えたこともない

全く別世界の言葉

不意に気づいた感覚が

心の足りない部分を埋めてくれる

ぬくもりも香りもないままに

もっと話をしていたい

もっとそばにいて欲しい

儚い想いが海を渡る

せつない想いが空を越えてゆく