銀の河

銀の河をひとりで歩いた

雨の中

肩に降り積もり

わたくしを重くする

雨は重い翼のようだった

銀の河

銀の河をふたりで歩いた

雨の中

肩に降り積もるはずの、

そして

わたくしを重くするはずの雨は

羽ばたくことの出来る

軽快な翼に変わっていった

傘を差さずに濡れたままでも

ふたりなら

銀の河は美しく輝いている

土砂降りになっても

銀の河

この羽であなたを

守れそうだ

絶え間なく続いていく銀の河

それは人生と

呼んでも良いのかもしれない

ふたりなら

この羽であなたを

守れそうだ