3匹の侍

壁に得体の知れない

巨大ナナフシの腹部の体節が

動いている

わたくしはそれを手に掴んで

握りしめた

すると指の間から顔と足が

伸びてきて不快を感じたので

手放した

その得体の知れない生物種は

再び壁にしがみついていた

やはり壁にくっついているのは

腹部の体節だけ

気持ち悪くなって窓の外へ投げ捨てた

間髪入れず壁には

別の得体の知れない物体が走り回っていた

サソリのような形が蠢いており

尻尾の毒の出る部分だけを失くして

探し回っているように見えた

しっぽを探して動き回っているうちに

姿をくらませた

間髪入れずにコウモリのような形をした

生物種が壁に現れた

わたくしはそれをハンカチを手に巻いて

捕まえた

しかしわたくしの手を噛もうとしたので手放した

するとバタバタしながら

わたくしの背後から追いかけ始めた

これはたまらないと逃げ回った

逃げ回っているうちに、目が覚めた

夢だった