Left-side loneliness
僕の左手が
ぬくもりを探している
僕の左の肘が
切なさを探している
暗闇に手探りしても
幻さえ掴めない
香水の残り香も
見当たらない
ジャスミンティーを
口にしても
眠りは来ない
僕は何をしていれば
いいのだろう
鏡の前で目を閉じ
歯を磨いてみる
抱き枕に
歯形をつけて
ひとつずつ
数えてみる
夢の階段を
一段一段
登ってみる
それでも、やはり
僕の身体の左半分が
少しずつ
透明になってゆく