いのちの香り

いのちが香る

 

あだし野の露のように

さりげなく

 

鳥辺山の煙のごとく

透明な白色に

 

いのちが香る

 

イチゴの表面の

つやつやした

赤い光沢のように

 

レモンを握ったときの

涼しい風のように

 

いのちは

こちらから訪れ

あちらへと進んでいく

 

いのちの香りを

消さないように

いつまでも

いのちを大切に

していたい

 

いのちを

支え合うのは

いのちの香りの

分かる人どおし