ちち・アレルギー

診察の終盤

薬のアレルギーはないか

熱性痙攣の既往はないかを

問診しようとしている

タイミングだった

 

「アレルギーは

何かありますか?」

 

「ちちアレルギーです。」

 

「ほう、

パパの顔を見ると

泣くんですか?」

 

「いえいえ、

ミルク・アレルギーです。」

 

わかっていて

はぐらかして

リアクションしたのだけれど

診察室の中は

大笑いに満たされていた

 

どんなに

差し迫った状況であっても

不安をあおらず

笑うことを忘れないように

ずっと心がけてきた

 

ふざけているのでは

決してないんだ

 

普段、かかりつけに

していただいている患者様には

見慣れた景色かもしれないけれど

 

このやりとりは

初診の方だったから

余計に笑ってくれた

 

小児科外来は

楽しくなきゃね

 

笑顔は幸せを運んでくれる

コウノトリみたいなもんだよね