クリスマスツリー
誰もいない待合室の
クリスマスツリーを眺めています
部屋の電気は全て消して
ツリーの点滅をぼんやりと眺めてみるのです
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何も考えずに頭の中を空っぽにして
ぼんやりしてみたり
「クリスマスキャロル」に出てくる
スクルージおじさんと少年のことを
思い出してみたり
子供の頃に聞いた讃美歌の
透明な響きを思い浮かべたり
ふわふわと空から落ちてくる雪を
大きく開けたくちで受け止めていたことを
懐かしがったり
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思い出すのは遥かかなた
子供の頃のことばかりかも知れません
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クリスマスツリーは
僕の心の深い深いところで
なんだかあたたかい灯火を
絶やさずにいてくれているようです
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