ジャッカル

ジャッカルという言葉を耳にすると

屍肉を貪るジャッカルの姿から

いくつかの神話を想起する

双子の神である

アヌビスとウプウアウトが

ジャッカルの頭部を持つ半人半獣、

あるいはジャッカルそのものの姿に

描かれていた絵

ヒンドゥーの神話にも

多くのジャッカルを従えて

死者の上に立つ女神の姿があった

動物の肉が供えられると

死に関係する神を想起する

他方、ラグビーの技の名前にも

ジャッカルという言葉を耳にする

それは

タックルの際に

倒れた選手からボールを奪う技

「屍肉を貪る」

「倒れた選手からボールを奪い取る」

これらは

ジャッカルにまつわる神話を

知らなければ

浮かんでこない言葉の言い換え

知っていれば

イメージとして結びつく

観念も発想もある種の技術も

言葉によってたどる道筋があるものだ

言葉そのものが世界を創造している