リアリティ

疲弊した精神

疲労した身体

そのいずれもが

言葉を奪ってゆく

瞳は混濁し

表情筋は不均衡に弛緩して

水を飲んでいることに気付かない

立ち上がると腰の痛みで覚醒する

鞄を持ち上げるのが億劫に思えてくる

アドレナリンの分泌がまだ続いており

眠るに眠れない

身体をほぐし、精神を癒やす

時間的余裕が必要になる。

時間的連続性を断ち切り

無用なノイズをカットして

からだを休息させること。

解っているが、それが出来ない

ひとりでは無理だからだ

動きたくないと悲鳴を上げる身体は

引きずって外へ連れ出すことが

困難だろう

ソファーに座ったまま

頭の中が空っぽになった後

ソファーに寝そべって眠りにつく

これは

極楽なのだろうか

地獄にいるのだろうか

川を渡った記憶がないところを見ると

どちらでもなく現実なのだと

言葉が戻ってくるまで

天井を眺めてみる