内緒のラブレター

ひとけのない公園

足元に風のロンド

木の葉が舞い散って

舞踏会が始まった

 

木枯らしに

背中を押されて

ふわり

降りてきた

葉っぱ

ひとひら

 

そっと、拾って

抱きしめた

 

この枯れ葉の

ぬくもりに

気付いてくれるよう

優しく

息を吹きかけた

 

いつもの公園に

浮かんで見える

街路樹の下で

 

それは

誰にも気づかれない

内緒のラブレター

 

あなたへ