北山文化
やはり、美しいものだ
鹿苑寺 (ろくおんじ)
中学の頃、修行僧の
友人がいて
建物の中を掃除するのを
手伝ったことがある
名誉なことだと
一生懸命掃除した
ほんとうに、美しい外観
そして、ひっそりと、
安らぎを感じる
内装とたたずまい
外から見るのと
内に居るのでは
全く違う
明と暗の世界観
明のきらびやかさ
暗の心地よさ
住まっていた人の哲学が
ぎっしりと
詰まっている気もしたが
そんな切迫感もなく
穏やかな心持ちで
羽を伸ばす気持ちになった
いつの間にか
外観は記憶から離れてゆき
心が解放されて
意識の深層へと導かれる
この世界観の違いを
一瞬にして感じた経験は
とても貴重で
さまざまなことを考えるときに
一瞬にして転換される世界観が
ヒントになることがある
体感したことのない人には
決して理解できないだろう
金閣寺って言うと
鹿苑寺と言い直されたっけ
昔は、
鹿が苑内にいたのだろうか
鹿は黄金の建物を見て
何を想ったのだろう
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