守破離

昔のような師弟関係は

今となっては少なかろうが

守破離という概念は

個の生き様にあっても

重要な考え方の一つだろう

書物なり、人なり、風景なり、

さまざまな

外界から吸収し得たことを

礎にして自分の型が出来上がる

そこから型破りに礎を離れて

自分らしく創造の道を歩んでゆく

創造的自己が

たとえ確立できたとしても

自分の型が出来上がるまでの

プロセスで得た他者からの集積を

常に振り返って

原型を忘れ去らないように

心得るべきである

誰のおかげで

何のおかげで

今の自分が在るのか

それさえ忘れなければ

創造の道が閉ざされることは

ないだろう

時折振り返っては

自分を戒めている