秋模様 〜そして夜へ〜
暑い夏の
日差しのせいで
忘れ去っていたものを
想い出させてくれる
秋の彩り
心の隙間に
薄ら風が吹き込んで
キンモクセイの
行方を求め、
あなたの姿を
探しています
遠くに見える
秋の景色は
コスモスの花盛り
穏やかな構図に
見とれています
紅葉もきれいです
紅葉のあざやかさで
かすんだ心を洗い
砂混じりの落葉で
冷めた手を温めます
日が落ちて
夜長が現れると
薄暗い灯火に
しっとりと
時間の流れを感じながら
あなたへの手紙を
したためています
あなたは今、
何をしているのでしょう
何を想っているのでしょう
わたくしは・・・
わたくしは・・・
言葉が続かなくなってしまう。
いつの間にか
目を閉じ
か細き虫の鳴き声を
耳にしながら
ぼんやりと
眠りの世界へ
紛れ込んで
夢の訪れを
待ちわびているようです