感傷の色彩

サイド・ミラーにあなたの姿をみつけた

そしてあの頃を思い出した

あなたは手を振っていた

僕があなたに気づいているかどうかさえ

わからないはずなのに

恥じらいも周りのことも

何も気にせず

純真無垢な子供のように

ただ僕の車を見つけたから

手を振っていた

もちろん僕は気づいていた

まるで同じ時間に寸分違わず

同時にLineを送り合って

驚いた時のように

ためらいがちな偶然の以心伝心

サイド・ミラーにあなたの姿をみつけた

愛は月日とともに色褪せて

モノトーンの色彩に

変わってしまうはずなのに

翳りのない心模様を

あなたは輝かせ続けている