星屑の囁き

星屑が散りばめられた

夜空には

囁きがある

じれったい瞳が

こちらを見ている

笑っているのだろうか

悲しんでいるのだろうか

その瞳は

きらりと囁いている

遙か宇宙の隙間から

星屑は手を伸ばしている

その手は光の線を作って

こちらへと近づいてきた

心臓を打ち抜いて

魂を握りしめている

ようやく星屑の囁きを

感じ取ることが

出来た気がした

流星に乗って

旅をすることになった

乙女座流星群に紛れて

何一つためらいなく

宇宙の空間を泳いでいる

じれったい瞳は

穏やかな瞳に変わっていった

次第に輝きを失ってしまったが

それは

輝く必要がなくなったからだ

輝かなくても

そこに在ることが

分かるようになったからだ

星屑は囁かなくてもよくなって

安堵しているようだ

以心伝心なんだろうか

輝きのサインは

もう、いらない