木漏れ日

小雨がやんで

空が明るくなった

風がそよぎ

緑の草木が萌える

 

コーヒーの香り

ページをめくる紙の匂い

紫煙の行方を眺めながら

ゆっくりと

ため息をついた

 

木々の隙間から

光がさし

天使が降りてきた

背後に

ビロードのカーテンがゆれた

 

居眠った私の指を

そっと撫で

透明な水滴を落とした

 

潤いで満たされ

わたくしの心は

おだやかに

深呼吸した