歩く
久しぶりに歩いた
千本今出川から白梅町まで
四十年ぶりくらいだろうか
地区医師会の納涼会のあと
酔い覚ましのつもりだったが
見る景色、見る風景が
あまりにもなつかしく思えた
友だちの家がビルに変わっていたり
プラモデル屋さんがなかったり
警察署がきれいになっていたり
そういえば警察署の
横の道を入ったところにある
喫茶店は今もやっているのだろうか
剣道を習いに行っていた
平安道場はどうなったのだろう
北野天満宮は相変わらず荘厳
そういえば、下ノ森の商店街
お肉屋さんのコロッケが
おいしかったな
餃子の王将も昔のままだ
いつも通っていた本屋は
違う建物に変わっていた
そんなことを考えながら
いつの間にか白梅町
当時はコンビニなんていう
言葉も存在していなかったが
小銭を持ち合わせていなかったので
自動販売機はあきらめて、
コンビニでトマトジュースを買った
嵐電の駅で飲み干して
丁度きた電車に乗り込んだ
車では分からない風景
歩くと
いろいろなものが見えてくる
いろいろなことが考えられる
自分のペースで
歩くのが
自分らしさだと
改めて思った
これからは、
いや
これからも、
マイペースで
歩いて行こうと想う