湯を沸かし、ため息をつく

自分の所作とは

なんの関係もなく

不愉快な気持ちに

させられたことは

何度も、

いくらでもある

重大なことも

とるにたらないことも

何年間も悩み続けたり

わずかに不機嫌になったり

あるいは

その憤りが収まらず

首が動かなくなったり

血圧が上がって

心拍数が増えたまま

眠れなくなったり

しかし

長短は別として

いずれは平常モードに

復活する

人間関係を調節してみたり

絶交してみたり

愚かしい相手と喧嘩する

自分自身の愚かしさを恥じて

相手のイメージを

頭の中から追い出して

自分の心を綺麗に保つよう

意識してみたり

美辞麗句を重ねて

自分の都合を優先する人は

よくいるが

結局、本気では信用されては

いなかったことに気づくだろう

そのタイミングがあまりに遅すぎて

挙句、相手のせいにするのが

お決まりのパターン

世の中には幸せを

自ら放棄している人が

どれほどにか多い

残念ながら

そういう人たちを

救済する気には

なれないだろう

人生の救済トリアージからは

除外せざるを得ない

なぜなら、自分自身が

前を向いて進んで

いかなければならず

無駄な時間を費やす

暇がないからだ

いつの間にか

姿は見えなくなるだろう

それこそ宙船に乗って

自分で舵をとり

前進する座標軸が

先に進んでいくためだ

いつの間にか

取り残されていることを

自覚したところで、

出航してしまった船には

乗ることはできない

そう、

人生そんなに甘くはない