経験則の検証
経験則は重要なスキル
だけど
何処までいっても
主観にすぎない
それを客観化するためには
検証が必要
・
医学なら
経験則からの判断を
検査によって確かめる
これがサイエンス
・
経験則からの判断だけで
診断を決めてしまうのは
古い時代の医学
・
もちろん、何でもかんでも
すべての患者さんに
検査するわけではない
大切な局面と考えられる場合に
限られる
・
逆に
検査する必要のない場合でも
保育園や幼稚園で検査してくるように
指示されて来院されたため
調べざるを得ないこともある
・
医者は神様ではない
・
だから
検査に頼って
自分の経験則の確からしさを
確かめる必要がある
そうすることによって
演繹的にまとまった発想を獲得し
検査をしなくても
随分、分かるようになる
・
例えば
経過と症状、
あるいは
聴診時に観察できる
胸部や背中の皮膚の印象だけでも
溶連菌感染症だろうと予測がつく。
咽頭所見を確認した上で
多くの場合、
迅速検査でそれを確かめる
・
昔の名医は診察だけでよかった
現代の名医は診察による判断を
検査によって検証することを
常に念頭に置きながら診察するものだ
・
検査しなくても分かるって?
それは経験則による主観でしかなく
少なくともサイエンスとは呼べない
・
医師がまだ、お医者様と
”様”扱いされていた時代はよかった
・
今の時代、
経験則=主観だけで
医業をするのは
サイエンティストとは呼べない
医者が旧来のパターナリズムを持つなら
”かつて存在していた”権威の
私物化と言われても
仕方がないだろう
・
患者さんは
それを無意識に見抜いている