絶え間なく続く雨

土砂降りの雨の中

公園の遊歩道

全ては雨に打たれ

幹の黒さと枝葉の緑

道の上を弾く

雨の白い跳躍が

連なってゆく

誰一人いないはずの

土砂降りの雨の中

公園の遊歩道

濡れ果てたベンチの前で

一人の女が立っている

蘇芳色の傘を握りしめ

雨音に消された足音に

耳を傾けている

わたくしの足音に

それでも気づくと

微笑んで待ち侘びて

くれている

一つと一つが二つになって

道の上の小川を歩いてゆく

どこに行くのか

わかりはしない

それでも

傘を並べて歩いてゆく