衣食足りて礼節を知る

現在の自分に

限ってのことだけれども、

食事中とか

診察中とか

何かに集中している時

かかってくる電話は

とんでもない凶器だ。

僕は電話が嫌いだ。

自分のしていることが

遮られてしまうからだ。

とても重要なことで、

食事している場合じゃないとか

仕事どころではないとか

そんな時は例外的に

電話が利便性を発揮することがある。

しかし、そんなタイミングは

ごくごく僅かだ。

だから僕は99%の電話が嫌いだ。

大嫌いだ。

メールでいいじゃない。

あるいは後でかけ直してもらうって

自分以外の誰かが伝えれば良いじゃない。

生きるために必要なものが

十分にあるようになって初めて

礼儀や節度といった

社会の秩序を保つための作法・行動を

期待することが

できるようになるものである。

ひとりひとり違う。

生きるために必要なもの。

とてつもなく疲れて

驚くほど空腹の時の食事を

邪魔されていいわけがない。

物書きしている時だって

読書している時だって

音楽を聴いている時だって

僕には生きるために必要なことだ。

だから

僕がそう判断する事柄の中にいる時

電話がかかってくるって許しがたい。

大げさだけど

そう感じるからそうなんだ。

邪魔するな、と思う。

僕に電話をする時は

相当の覚悟をしてからにして欲しい。

まず、でないよ。

知らない番号、必要の無い情報、

こちらの都合で

出る出ないを決める。

相手がどんなに偉い人であろうと

関係が無い。

相手に失礼だとしても。

生きるために必要なことを

優先することに決めている。

利己的だとは考えないで欲しい。

「衣食足りて礼節を知る」